2014年6月10日火曜日

あなたがいい

うまいものネットショップ

私は今月から多摩川沿いにあるケアプラザに勤務を始めた。
このケアプラザは5階建ての建物。
一階はロビー、娯楽・体操室、面会室があり、作りもゆったりしている。
世間的にいえば、中の上クラスでしょう。

私には特別な資格がなく、みんなのお手伝い。
と言っても、健常者の担当ではなく、軽度認知症のお世話係。

最初に皆さんに会った時には、あまり、健常者と変わりがないように思えたが、3日も行くと、やはり、それぞれが認知症だと解る。

私が担当している人々は約20人。
元気のいいかたや、ふさぎがちの人がいる。
怒りっぽい人もいる。

私はなるべく普通に接しようとしている。

私はできるだけ声をかけ、できるだけ手を握っている。
すると、少しずつ、話しかけてくるし、手を握り返してくる。

つい昨日のこと、いつも塞ぎがちなおばあさん(恵子さんと呼ぼう)、がケアスタッフの若い女の子に椅子から車椅子に移そうとしたら、その恵子さんは、どうしても嫌だと言う。
困り果てた若いスタッフは、
「あなたはわがままですね」
と言ったら、その恵子さんは、そのそばにいる私に右手の人差指で、ゆっくりと指すのだ。
私は、恵子さんの意をくんで、恵子さんに肩を貸してやった。

恵子さんは、車椅子にすわると、
「あなたはいい人ね」と小さな声で私にささやいた。

この認知症の恵子さん、この瞬間は認知症ではなかったのだ。

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